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足元を見られるってどんなこと?

足元

みなさん、こんにちは総務の正木です。

突然ですが、みなさんは足元のおしゃれには気を遣っていますか?汚れたままの靴を履いてませんか?

アパレル業界には詳しい方が多いので、たとえばスーツなんかでも「お!それ〇〇(メーカー)のだね」と会った瞬間にブランドやメーカーを言い当てられてしまう事が多々あります。

決して高いものやブランド物を身に着けようというワケではありませんが、年齢的にも役職的にもそれなりの物を持っているか、またはきちんとお手入れをしておかないと恥をかいてしまうこともあります。

また、(数える程度ですが)取引先とお食事に行ったりすると靴を脱いで座敷にあがる機会も稀にあります。そうすると帰り際に着物を着た給仕の方が下駄箱から靴を出しながらそっと靴べらを差し出してくれます。中には靴べらをもらえない人もいます(笑)

女将さんや給仕の方は見慣れていますから瞬時に靴べらが必要な靴なのかを見極めているのでしょう。きっとかかとが痛んでいたりすると、「この人は革靴に足を突っ込んでスニーカーのようにつま先をトントンして履いているんだろうな」と見透かされているはずです。まさに「足元を見られている」瞬間です。

1.道具

準備

馬毛や豚毛のブラシ、靴の色に合わせたシュークリーム、クリームを塗る布、磨くためのクロスなどがあればOKです。

必要に応じてシューキーパー(赤いやつ)や汚れ落としのクリーナー、コバ用のハブラシがあればベストです。

どれも靴屋さんに行けば置いてあります。

2.準備

準備

磨く前にシューキーパーを入れておきましょう。

本当は仕事から帰ったら毎日シューキーパーに入れて型崩れや皺防止をすると良いのですが、、、

今回使用したシューキーパーはプラスチック製ですが木製のキーパーだと1日履いた靴の湿気もとってくれるのでオススメです。ちとお高いのが難ですが(笑)

3.埃落とし

埃落とし

続いては埃や余分な汚れを落とすためのブラッシングです。

ブラシには主に馬毛と豚毛の2種類がありますが、馬毛は毛質が柔らかくしなやかなので埃取りに向いています。逆に豚毛は毛質が硬く艶出しなどの用途に向いています。初めての方や特に気にしない方はどちらか1本を使いまわしても大丈夫だと思います。

もし使い分けるなら艶出し用の豚毛はクリーム後の作業になりますので、クリームの色に合わせて何本か持っておくと良いですね。

4.油分落とし

油分落とし

油分落とし

油分落とし

次は余計な油汚れを落とす作業です。

この工程は省いて直接シュークリームを塗る方もおみえですね。

僕は基本的には革靴は呼吸する「いきもの」だと思っていますので、シュークリームをたっぷり塗って呼吸口を塞ぐことはしない派なので、前回塗った古いシュークリームを洗い落とす意味でも液体クリーナーを使います。

ちなみにこれコロンブス製(靴好きならみんな知ってるメーカー)の「ツーフェイスローション」という製品なのですが、油性汚れを落とす成分と水性汚れを落とす成分の2種類が入っていますので、通常は透明な層と白い層の2層に分離しています。使う前にフリフリして2層を混ぜ合わせてから使うといった面白い商品です。

柔らかい布を人差し指と中指に撒きつけ、ローションをなじませてから靴の汚れを落とします。

靴に直接ローションをかけると染みの原因になるので注意が必要です。

5.シュークリームの湿布

シュークリームの湿布

シュークリームの湿布

シュークリームの湿布

さて、ここまでの工程で革靴は汚れがすっきりな状態です。女性で例えるなら「すっぴん」状態でしょうか。

ここからは保湿、艶出し用のシュークリームを縫っていきます。
お店に行くとびっくりするぐらいいろんな色のクリームがありますので、愛用の靴にあったものをお選びください。

さて、ここで重要というか、初心者がやってしまいがちなのは、たっぷりのクリームを取って塗ってしまうこと。つまりは厚化粧です(笑)。4の工程でも書いたとおり、本皮は呼吸しますのでたっぷりべっとり縫ってしまうと呼吸できなくなり痛みが早くなります。

シュークリームは良いのを買えば少量でもよく伸びるので片方につき、2枚目の写真程度の量で大丈夫です。
塗る前に靴の前、両サイド、後ろにチョンチョンとタッチしてからそれを元にスーッと伸ばしていけばうまく行くと思います。

メダリオンは穴の中にクリームが埋まりますので、注意しながら伸ばしてくださいね。

6.仕上げ

仕上げ

写真はありませんが、シュークリームを塗り終えたあとは、3の工程で紹介した豚毛ブラシを使って素早く、かつかる~くブラッシングすると余分なクリームがさらに均一化され効果が増しますのでオススメです。

さて、仕上げの磨きですがオススメの素材は鹿革です。カタカナではセーム革と表記されています。タオルなんかで車の窓拭きをして乾いたときに水滴のあとが残って余計に見難くなった経験はないでしょうか?鹿革はキメが非常に細かく吸水性、通気性にも優れているので洗車後のふき取り布などにもよく使われています。

僕はこれまたコロンブス製の磨きクロスを使っています。豚毛ブラシで均一化したクリームを磨くことでより光沢がうまれきれいに仕上がりますよ。

7.完成

完成

完成。覗き込んだら顔が映るぐらいテカテカです!

あとはシューキーパーでトゥ(つまさき)部分の皺伸ばしをして履くだけです!

時間があれば靴紐もはずしてベロ部分も磨いてあげると、より靴に愛着がわきますよ!

今回紹介したのはウイングチップのメダリオンでしたがどんな革靴でも基本は同じです。

ストレートチップ
:つまさき部分に横に線が入ったオーソドックスなタイプのもの
セミブローグ
:ストレートチップの先端部分に飾りがあるもの
プレーントゥ
:ストレートチップの横線がなく1枚の革でできたシンプルなもの
モンクストラップ
:靴紐がなく横にストラップがついたもの
Uチップ(Vチップ)
:甲の部分がU字、V字になった縫い合わせのもの

※スエード素材や撥水加工の靴は、起毛用のブラシで汚れを落としたり、色落ちの場合は専用のスプレーや専用消しゴムで整えます。また、最後に撥水スプレーを吹きかけますので、お手入れは方法は革靴とは異なります。