多幸の木「ガジュマル」

みなさん、こんにちは。前回に引き続き、観葉植物のお話です。

今回は、樹形を楽しみつつ、そしてキジムナーという精霊が棲み「多幸の木」とも呼ばれ持ち主に幸せが訪れるとされるガジュマルの太幹の極上品が手に入りましたので、水耕栽培への植え替えをご紹介します。

水耕栽培に植え替える一番の理由は、前回ご紹介したとおり衛生的だからです。野菜を育てる畑だとミミズがいると良い土壌という話を耳にしたことがあるかもしれませんが、土植えの観葉植物は木の根っこから出た老廃物を土や土の中にいる微生物が分解することで共生していますので、その土の栄養や葉に寄生する虫がどうしても避けられません。虫だけなら良いのですが、鉢をどけたら「G」やナメクジの住処になっていたという身の毛もよだつ経験をされ、観葉植物を辞めてしまった人も多いのではないでしょうか?特に家の中だとGパニックになってしまいます。

水耕栽培であれば根腐れしないように水やりにコツはいりますが、高温の炉で焼いた素材やゼオライトといった無菌の鉱物を使って育てますので、比較的虫が付きにくくすることができます。「G」の卵を産み付けられることもないので清潔に育てることができます。

準備するもの

今回は幹だけで15cmを超えているのでポリカーボネイト製のフラワーベースを準備しました。
ゼオライト(培地)とスーパーミリオンA(根腐れ防止剤)
ガジュマルを選ぶときには丸くて小さな葉がたくさん生い茂った元気なものを選ぶと良いと思います。葉が黄色かったり、白い斑点があるものは葉焼けやハダニなどが考えられるので避けた方が良いと思います。

今回はニンジンガジュマルと呼ばれる太幹を仕入れました。木の種類ではなく栄養たっぷり太陽たっぷりの中で太くたくましく育ててから土から気根と呼ばれる太い部分を引き抜き、土の上に出した状態で観葉するやり方です。幹がニンジンのように見えることから通称ニンジンガジュマルと呼びます。ただ、このままだと何度も言うように水やりで湿った高温多湿な条件を好む「G」が棲みつく可能性がありますので、さっそく植え替えていきましょう。

植え込み準備

フラワーベースに根腐れ防止剤を敷き詰めます。下が見えなくなる程度でOKです。その上からゼオライトを敷き詰めれば容器の準備は完了です。

根腐れ防止剤
島根県産ゼオライト

続いて植物の準備です。まず幹をもってゆっくりと苗を引き抜き、土を落としていきます。ここまで育ったものは根がしっかりと土と絡み合っていますので、力で無理やりやると根っこごと切れてしまい枯れる可能性がありますので、シャワーなどの水圧を利用して徐々に土を落としていきましょう。

ちなみにシャワー洗いの途中で案の定「G」の子供が2匹も出てきて「ぎゃーーー!」でした(笑)

きれいに土を落としたら準備した容器に最終的な見栄えを考え中央に来るように、また美しい気根が見えるように配置します。このとき根っこが固まりすぎると呼吸ができなくなりますので、爪楊枝などで優しく根を広げて少しずつ植え込み材を入れていきます。

土を落とした状態
配置調整

植え付け

猫も満足です。もう少し培地を足した方が良さそうですね。

透明な容器を使うと水が見えますので水やりの管理が簡単な分、根が張り出すとみっともなくなるので、爪楊枝等を使いうまい具合に配置していきます。

ただし、成長するとどうしても根が出てきたり、日の当たる所に置くと藻が生えたりしますので、そのときは一度植物を取り出して培地をきれいに洗ってから同じ手順で植えましょう。

完成

部屋に飾れば完成です。さすがに7号タイプは圧巻です。奥にあるのはベンジャミンのスターライトリアナです。
ガジュマルはもともと沖縄などに生息し多湿を好みますので葉水をたっぷりかけてあげましょう
カテゴリー: